探究創造科 地域創造 コース
01.地域創造/染色・1年のプロジェクト



浜松伝統の注染染めを通して
地域の魅力を発信しました。
浴衣メーカーの白井商事さん、注染工場の二橋染工場さんと協働して、染色プロジェクトに取り組みました。この取り組みではグループごとに浴衣の配色を考え、プレゼンを行います。ターゲットに合った配色を考える際、色の流行やそれぞれの色が与える印象などを調べてアイデアを構築していきました。
プロジェクトを進める際に特に意識したのは、グループのメンバーだけでなく先輩や先生方などいろんな人と対話し、実際に行動しながら新たな視点を見つけていくことです。何度もアイデアを構築してグループの想いが一つになった時は、達成感でいっぱいでした。浜松の伝統的な産業を継承していくために、注染染めを多くの人に身近に感じてもらえるよう、さらなる魅力の発信に取り組んでいきたいと思いました。

02.地域創造/おにぎり・1年のプロジェクト



地元の食材を使ったおにぎりを考え、
アイデアを「カタチ」にしました。
「おにぎりプロジェクト」は、地元の食材を使ったおにぎりをグループごとに考え、地域の魅力を発信する取り組みです。アイデアの構築やプレゼン資料の作成、ポップ作りなどを行い、最後に企業の方々の前で成果報告を行いました。
この取り組みを通して私が実感したのは、アイデアを「カタチ」にしていくことの難しさと楽しさです。失敗を乗り越えながらグループ全員でひとつのものを作り上げることができました。プレゼンの後、審査員の方々からお褒めの言葉をいただいた時に感じたのが、大きな達成感です。一人ひとりの仲間を信頼する力や、グループの一員として活動するための責任感などが身についたと思います。

03.地域創造/こどもの居場所づくり・2年のプロジェクト



身近な素材である木の良さを感じ、
林業の現状を知ることができました。
「林業プロジェクト」では、地域の木材を使って浜松学芸高校のノベルティ(イベントなどで配布するグッズ)を企画しました。企画を構築する際に意識したのは、きちんと「5W1H(いつ、どこで、誰が、何を、なぜ、どのように)」をふまえてアイデアを出すことです。実際に受験生に配布することを想定し、受験生の役に立つものを考えました。チームみんなで意見を出し合う時、自分一人では思いつかないようなアイデアが出てくることに面白さを感じました。
地元の製材会社である永田木材さんから直接話を聞く機会があることも、このプロジェクトの魅力です。私たちの身近な素材である木の良さを改めて感じ、林業の現状についても知ることができました。

04.地域創造/科学情報・共同プロジェクト



子どもの居場所づくりをめざして
アナログゲームの開発を行いました。
私が特に力を入れたのは、2年次の「クエストエデュケーション」です。私が所属するグループでは、子どもの居場所づくりを目標とし、子ども同士のコミュニケーションのきっかけになるアナログゲームの開発に取り組みました。制作したゲームはイベントで実際に子どもたちに遊んでもらいながら効果を検証し、現在も改良を重ねています。
活動を通して出会う地域の方や企業の方たちは、熱意にあふれた方ばかりです。そのエネルギーを身近に感じ、行動力の大切さや課題解決に向けて前向きに努力することのかっこよさを感じました。学校の中では得られない視点や考えを学ぶことができたと思います。明確な答えのない課題に対して自分たちなりの考えを深め、形にしていくことにやりがいを感じました。

これまでの実績紹介
【2024年度 活動内容】
- ・第9回全国高校生SBP交流フェア プレミア部門 金賞 全国1位
- ・玉川大学主催 高校生まちづくりコンテスト 審査員特別賞 全国3位
- ・福山大学主催 第19回高校生CMコンテスト2024 特別賞
- ・おにぎりフェス in 浜松2024 グランプリ,SNS告知賞
- ・静岡大学主催 高校生探究情報コンテスト ベストポスター賞
- ・2024年度 SDGs QUEST みらい甲子園 東海エリア大会 ファイナルセレモニー進出
- ・親子向けイベント 第2回<あーるR>あるがままの居場所 参加
- ・親子向けイベント おともだちの芽 企画・開催
- ・浜松いわた信用金庫ビジネスマッチングフェア出展
- ・おいもフェスSHIZUOKA 2025 出店
- ・はまきたまるごと文化フェス 2025 出店


全国3位審査員特別賞
グランプリを獲得しました。
地元の高校生が集まって自作のおにぎりを販売し、その成果を競い合うのが、「おにぎりフェスティバルin浜松」です。この大会は高校生主体で行われるため、私たちも企画・運営に携わりました。
準備の際には、主催者の方や私たちと協働してくださるキッチンカーの方と話し合いながらイベントを作り上げていくことが必要になります。最初は難しさを感じましたが、イベントに対する思いを共有しながら自分の意見を明確に伝えることができました。会場のお客さんの投票の結果、グランプリを獲得することができ、とてもうれしく思います。何度も試作しながら完成させたおにぎりを地元の方に評価していただき、「おいしい」という言葉をいただけたことに喜びを感じました。

審査員特別賞を受賞しました。
玉川大学観光学部・教育学部主催の「第4回 高校生まちづくりコンテスト」に参加し、審査員特別賞を受賞しました。大会に向けて私たちが作成したのは、秋葉神社の周辺地域である天竜区春野町を舞台とした観光プランです。現地でフィールドワークを行った結果、エリアの衰退が進んでいることを知り、観光の力で活性化につなげるための観光プランを作成しました。プラン作成の際はメンバーの意見がなかなか合わず苦労しましたが、何度も話し合いを重ねた結果、理解がより深まったと思います。苦労を乗り越えてプランが一つの形になった時は、達成感がありました。仲間や先生、活動を通して出会った人たちのおかげで納得のいく観光プランが完成し、それを評価していただけたことにうれしさを感じました。

【先輩の声】vol.1
- ■2023年度卒業
- 2024年4月に静岡大学人文社会科学部経済学科に進学。大学での学びを通し、地域に貢献できる人材になることをめざす。

地域の企業の方と関わりながら学べることが、
地域創造コースの魅力です。
- ――3年間を振り返り、地域創造コースはどんな魅力のあるコースだと思いますか?
- クラスメイトとの関わりが深まるだけでなく、他学年の生徒や地域の企業の方とも協力しながら学べることが、地域創造コースの魅力だと思います。どのプログラムに取り組む際も、自分一人で考えるよりも班員と話し合って方針を決めていくことに力を入れました。
- ――3年間で特に力を入れたことを教えてください。それによってどんな力が身についたと思いますか?
- 私は人と話すことや意見を言うことがあまり得意ではなかったので、クラスメイトやプロジェクトに関わってくださる地域の方に、積極的に話しに行くようにしました。その結果、今では自分の意見をはっきり伝えることができるようになりました。
- ――大学受験に向けて苦労したことや、それを乗り越えるために意識したことを教えてください。
- 高3の夏に部活が終わってから本格的に受験勉強を始めたため、限られた期間に全教科の勉強をやり切るのがとても難しく感じました。そこで意識するようにしたのが、得意な教科や配点が高い教科を伸ばすことです。また、どのように勉強を進めていくべきなのか、先生からアドバイスをいただきながら勉強に取り組みました。
- ――高校時代を振り返って、特に思い出に残っていることを教えてください。
- 地域創造コースの学び以外で印象に残っているのは、部活動(卓球部)の団体戦で東海大会に出場したことです。私の学年の卓球部は人数が少なく、当初はあまり強くなかったですが、全員でがんばってなんとか東海大会に出場することができ、とてもうれしかったです。
- ――改めて、浜松学芸高校はどのような魅力があると思いますか?
- 学芸は生徒も先生もいろいろな個性の方がいて、生活していてとても楽しいです。先生方は親身になって生徒の相談に乗ってくださいます。また、学生証だけ持っていれば学食で買い物ができるので、とても助かりました。
- ――今後の目標を教えてください。高校時代に身につけた力を将来どのように発揮していきたいですか?
- 学業や部活動を通して努力を継続する力が身についたので、その力を活かして新しいことに挑戦していきたいです。私の進む大学には、地域の経済に関するゼミがあります。地域創造コースで学んだことを応用し、将来はどこに行ったとしてもその地域に貢献できるような人材になりたいと思っています。
【先輩の声】vol.2
- ■2023年度卒業
- 2024年4月に高崎経済大学経済学部に入学。以前から興味を持っていた社会や経済についての知識を深めるために学業に力を注いでいる。

他の高校ではできない経験ができ、
社会的スキルを磨くことができました。
- ――地域創造コースでの3年間を振り返り、どんな感想を持っていますか?
- 地域創造コースの一番の魅力は、他の高校ではできない経験ができ、社会的スキルを磨けることです。地域の魅力を発信する方法やプレゼンテーションの技能を学ぶことができます。また、特に楽しさを感じたのが、1~3年生合同で文化祭のイベント企画を行ったことです。企画を通してコミュニケーション力を磨き、多視点での物事のとらえ方を学ぶことができました。
- ――高校3年間でどんな力が身につきましたか? 印象に残っているエピソードがあれば教えてください。
- 班活動のコミュニケーションを行う際に、意見の出し合いがうまくいかず、苦労したことがありました。その時に意識したのは、本音をぶつけ合って新たな意見を出し合って解決することです。議論する中では、自分の意見をすべて通すことはできません。そういう時に根本的な課題に立ち戻って意見を出していく、「スクラップアンドビルド」の考え方を身につけることができました。
- ――大学受験に向けて苦労したことや、それを乗り越えるために意識したことを教えてください。
- 授業をしっかり受け、苦手教科に時間を割くことを意識しましたが、勉強に取り組むだけでなくメンタルの維持も重要だと感じました。自分よりも先に受験が終わった人たちもいる中、モチベーションを下げないためには自分で自分を律することが必要です。私の場合は、共に一般受験をする仲間と話をしながら乗り越えました。
- ――高校時代を振り返って、特に思い出に残っていることを教えてください。
- 一番思い思い出に残っているのは文化祭です。特に、自分たちでイベントを行ったことが印象に残っています。1年生から3年生まで合同で早い時期から企画を組み上げ、「観る人を楽しませる」という目標のために一丸となって取り組みました。自分たちも楽しみながら創り上げることができ、当日の盛り上がりも実感できて大きな達成感がありました。
- ――改めて、浜松学芸高校はどのような魅力があると思いますか?
- 生徒と先生の距離が近く、気軽に相談できることが特にいいと思います。先生方は私たちの相談にしっかり答えてくださり、楽しむ時も全力でサポートしてくださいます。学芸のホームページに載っている特色や魅力は本当にその通りで、年代を超えてちゃんと魅力が受け継がれています。あとは、学食のおいしさもおすすめのポイントです!
- ――今後の目標を教えてください。高校時代に身につけた力を将来どのように発揮していきたいですか?
- 興味のある分野を突き詰めていきたいです。自分が小さい時から好きだった社会・経済のことをもっと知り、資格取得にも力を入れたいと思います。高校時代に身につけた「人をまとめる力」やプレゼンの能力を伸ばして、社会で活かせるような知識と技能を培っていきたいと思います。
【先輩の声】vol.3
- ■2022年度卒業
- 2023年4月より、北九州市立大学地域創生学群地域創生学類で学ぶ。

座学だけでは得られない、
実践的な力が身につきました。
- ――高校3年間を振り返って教えてください。地域創造コースの学びはどんな魅力があると思いますか?
- 基礎的な学びに加え、普通の高校生が体験できないようなプロジェクトを体験できます。その中で、仲間や企業の方との対話の仕方や、物事の多面的な見方を学ぶことができました。仲間と協力して一つのことを達成する楽しさを知った3年間です。座学だけでは得られない実践的な力が身につきました。
- ――3年間で特に力を入れたことを教えてください。また、どんな力が身についたと思いますか?
- 私は元々、人と協力して何かを行うことが苦手で、「自分でやった方が早いし上手くいく」という考えでした。しかし、数多くのプロジェクトを実行していくうちに、「仲間意識が芽生える喜び」や、「自分だけでは思い浮かばないようなアイデアが生まれる手応え」を知りました。プロジェクトを行う中で意識したのは、できるだけメンバー全員が活躍できるような取り組み方です。仲間と協力し、分担し合うことの良さを知ることができました。
- ――高校生活全体を振り返って、特に思い出に残っていることを教えてください。
- 一番思い出に残っているのは、探究活動ミュージカル(演劇)での最終公演です。クラス展や人間関係改善委員会での活動が忙しい中、準備は大変でしたが、今までで一番のものになったと思います。メンバーに恵まれ、仲間と分担・協力するスキルを身につけたことが成功につながったと思います。同級生や後輩たちが進んで協力を申し出てくれたことが何よりうれしく、全員で舞台を作り上げる喜びを感じました。
- ――改めて、浜松学芸高校はどのような魅力のある学校だと思いますか?
- 学芸の一番の魅力は、人と人との距離が近く、先生とも気軽に話せることだと思います。つらいことがある時や困ったときはもちろん、ちょっとした相談も聞いてくれるやさしくて人当たりのいい先生が多く、毎日学校に来るのを楽しく感じていました。生徒も「楽しいことが大好き!」という気持ちを前面に出す人が多く、行事はとにかく盛り上がりました。
- ――今後の目標を教えてください。また、高校時代に得た力を将来どのように発揮していきたいですか?
- 中高6年間を学芸で過ごす中で、自分の得意なことや苦手なことを知ることができました。この先も、この学校で出会えたような良い仲間と出会い、お互いに支え合いながらさまざまなことに挑戦し、成長していきたいと思います。将来は、人を楽しませることができる職業に就きたいと思います。
高校教育
Highschool