高校教育

普通科 特進 コース

■先輩の声 vol.1

増田 雄太さん 国土交通省 総合職(技術系)
  • ■2014年度卒業
  • 千葉大学園芸学部緑地環境学科出身。現在は国土交通省で都市の緑や景観等に関する法律や事業を担当している。

高校時代に身につけた姿勢や学習習慣を、
今も継続しています。

――高校時代に特に力を入れたのはどのようなことですか?
受験というアウトプットの場を意識して、科目や単元ごとに優先順位をはっきりつけて勉強していました。また、英語や生物などは自分の趣味に近い分野だったので、楽しみながら学習していました。
――高校生活を振り返って、特に思い出に残っていることを教えてください。
夏に課外活動として、自然系の研究所を訪れたことが印象に残っています。1週間ほど、里山などの現場で直接、研究員の方から自然環境の管理手法等について教えていただきました。高校が主催しているものでなくても、先生方はしっかりと応援してくれるので、高校時代にいろいろと挑戦してみると良いと思います。
――卒業生の目から見た浜松学芸高校の魅力をご紹介ください。
学芸には、学業と部活動などの課外活動を両立している生徒が非常に多いと思います。
学習面では、クラスメイト同士で教え合ったり、先生方が個別に根気よく教えてくださったりするため、一人で困ることはないと思います。
学習面以外では、芸術コースや書道コースがあるように、生徒も先生も個性的な人が多いように感じます。私のクラスも関心事や追求していることが多様で、それを受け入れる雰囲気が学校全体にありました。私も運動部に所属していましたが、先生方にはどんな活動も応援していただきました。
――現在のお仕事の内容を教えてください。
どのようなやりがい、手応えを感じていますか?
国土交通省で、都市の緑や景観等に関する法律や事業などを担当しています。関係者の数が多いため、調整などで大変なこともありますが、「どんな社会をつくっていきたいか」を考え、それを国際目標や法律、予算、税制などに落とし込み、実際に社会環境を変えていけることにやりがいを感じます。
また、私は政府代表団の一員として国際会議に出席したこともありますが、各国代表が円卓を囲む会議で日本としての主張をすることは、この仕事でしかできないことだと思います。
――高校時代に学んだことが、現在どのような形で役立っていますか?
「優先順位をつけて取り組むこと」や「毎朝の時間をインプットに充てる」などの姿勢や習慣は、今でも継続しています。
「成果の8割は、構成要素の2割が生み出している」と言われるように、どこに力を入れるべきかを見極めることが、学習でも仕事でも非常に重要です。そのため現在も、費やす時間とそれにより生まれる成果を常に意識しながら仕事をしています。(そうしないと、業務に忙殺されることになります。)
また、高校時代も朝に学習するようにしていましたが、今でも朝は自己学習に充てるようにしています。業務分野が幅広く、また国内外の有識者と意見交換することがあるため、日々のインプットの積み重ねは大切にしています。

■先輩の声 vol.2

池田 新さん 株式会社ENEOSマテリアル
  • ■2016年度卒業
  • 東京理科大学大学院工学研究科工業化学専攻出身。現在は株式会社ENEOSマテリアルに
    勤務。未来の環境負荷低減につながる研究や特許調査に取り組む。

卒業後も何かにつけて学芸を訪問し、
先生方に近況報告をしています。

――高校時代に特に力を入れたのはどのようなことですか?
学業面では自分の得意なことを活かし、苦手なことは克服しなくても平均以上にすることを心がけていました。私は自宅で机に向かって勉強をするのがあまり好きでなかったのですが、記憶力には自信があったため、授業中にすべてインプットするつもりで、先生の言葉を一言一句聞き逃さないように集中していました。どの教科の授業も分かりやすく、面白く教えてくださるので、飽きることはありませんでした。そのおかげで得手不得手はありますが、全教科まんべんなく知識を身につけられたと感じます。
――高校生活を振り返って、特に思い出に残っていることを教えてください。
ポピュラー音楽部に所属し、バンドを組んで大会のオーディションを受けたり、各地のステージに立ったりと、さまざまな活動に参加していました。その中でもっとも印象に残っているのは、静岡県の軽音楽大会に出場して奨励賞を受賞したことです。楽しみでやっていたことを他の人から評価してもらえる経験は貴重で、自分の自信にもつながりました。また、それらの活動を通じて他校のバンドと接する機会もあり、そこで友人が増えました。学芸の中だけではない外の世界が広がったことも良い経験だったと思います。
――卒業生の目から見た浜松学芸高校の魅力をご紹介ください。
多種多様な科やコースがあり刺激をもらえることや、気品がある校風であること、先生方が皆さん自分の担当教科に誇りを持って授業をしてくださることなど、魅力を挙げると切りがありません。ですが、最大の魅力は、先生も生徒も学芸を好きな方が多いことです。私自身、卒業以降も何かにつけて学芸を訪問して先生方に近況報告をしています。その際も、私が学生時代に関わっていた先生方に会えるのは、長い間在籍し続けてくださる方が多いからだと思います。
――現在のお仕事を教えてください。
どのようなやりがい、手応えを感じていますか?
ENEOSマテリアルという会社で働いています。会社名から石油やガソリンなどを思い浮かべるかもしれません。確かに、石油製品の取り扱いが多い会社ではありますが、私の業務は少し異なります。石油は限りある資源のため、代替可能なものに移行する必要があり、私はそのためのプロセス(大量生産の方法)を検討しています。
具体的には、小さいスケールでの実験・分析と競合他社の特許調査を行っています。 新しいプロセスのためゼロから検討することが多く、学ぶことや考えることも多いですが、どんなことも吸収しようという姿勢で、日々楽しみながら仕事に取り組んでいます。現代の「便利」は限りある資源を使うことで成り立っているものが多いですが、何か代わりとなるものを探索するというテーマは、「もったいない」が嫌いな私にはピッタリです。未来の環境負荷低減に貢献できることにやりがいを感じています。
――高校時代に学んだことが、現在どのような形で役立っていますか?
私の勤務先は素材メーカーなので、高校レベルの化学は毎日のように使っています。他に大事にしているのは、何事にも疑問を持つことです。この姿勢は、学芸の先生方のおかげで身についたことだと思っています。どの授業でも、ある物事に対する「なぜ」を教えてくださったので、目の前の情報以上に物事を深く理解しようとする習慣がつきました。
仕事では、学校のようにすべてを一から教えてもらえることは少なくなるため、高校時代に自分で理解しようとする姿勢を身につけたことが、今の業務を進める上で役立っています。